【新企画】
翻訳ミステリー福島読書会の豹頭王が選ぶ探偵小説作家50人X3作=ベスト150 
黄金の20人に続く、後編をお届けします じっくりお楽しみください

☆☆☆☆☆偏愛30人☆☆☆☆☆
21鮎川哲也
「りら荘事件」「黒いトランク」「死のある風景」
  本格探偵小説の大御所、鬼貫警部のアリバイ崩しものがたくさん読めます。数は少ないですが名探偵星影龍三ものも。
22都筑道夫
「猫の舌に釘を打て」「誘拐作戦」「七十五羽の烏」
  初期から癖のある作品をだしていました。名探偵物部太郎ものもあります。
23土屋隆夫
「危険な童話」「影の告発」「針の誘い
  本格探偵小説の大御所、堅実な本格探偵小説が読めます。
24辻真先
「アリスの国の殺人」「たかが殺人じゃないか」「仮題 中学殺人事件」
  90歳を超えて今でも本格探偵小説を書き続けている凄い人。初期の作品から本格探偵小説愛がわかります。
25船戸与一
「猛き箱舟」「砂のクロニクル」「伝説なき地」
  血沸き肉躍る冒険小説。どれも高水準の作品です。
26逢坂剛
「百舌の叫ぶ夜」「裏切りの日々」「さまよえる脳髄」
  悪徳警官ものからスペインものまで質の高い作品が目白押し。
27小林久三
「錆びた炎」「暗黒告知」「黒衣の映画祭」
  乱歩賞受賞作品も含め社会問題を題材にした作品が多く質も高い。
  大学祭で対話しました。
28笹沢佐保
「招かれざる客」「人喰い」「求婚の密室」
  乱歩賞候補作でデビュー、本格探偵小説から木枯らし紋次郎まで幅広い作品を多数書いています。三作選ぶのが難しい。
29山田正紀
「人喰いの時代」「螺旋」「ミステリ・オペラ」
  本格探偵小説からSFまで幅広い分野の作品を多数書いています。
30東野圭吾
「学生街の殺人」「十字屋敷のピエロ」「仮面山荘殺人事件」
  乱歩賞受賞後高水準の作品を出し続けて現在に至ります。初期は売れなかったのが嘘のように現在はベストセラー作家に。
 
31依井貴裕
「肖像画」「歳時記」「記念樹」
  4長編で筆を折ってしまいましたが、すべて面白い。筆名はEQから。
32飛鳥部勝則
「堕天使拷問刑」「殉教カテリナ車輪」「誰のための綾織」
  盗作問題があったため新作が出ていませんが、面白い作品目白押し。最近復刊されています。
33草野唯雄
「もう一人の乗客」「女相続人」「陰の告発者」
  質の高い作品を沢山生み出しました。
34霞流一
「オクトパシキラー8号」「スティームタイガーの死走」「フォックスの死劇」
  横溝正史賞佳作「おなじ墓のムジナ」でデビュー、バカミスを定着させました。現在も高水準の作品を出し続けています。
35法月綸太郎
「頼子のために」「誰彼」「一の悲劇」
  綾辻と同時期にデビュー、エラリー・クイーンとロス・マクドナルドに影響を受けています。
36有栖川有栖
「双頭の悪魔」「孤島パズル」「月光ゲーム」
  綾辻と同時期にデビュー、端正な本格推理を書いています。綾辻行人と一緒に犯人当て映像化「安楽椅子探偵シリーズ」を合作しました。
37歌野晶午
「葉桜の季節に君を想うとゆうこと」「安達ケ原の鬼密室」「死体を買う男」
  綾辻と同時期に講談社ノベルスでデビュー、「葉桜」で大ブレイク。
38我孫子武丸
「殺戮にいたる病」「弥勒の掌」「探偵映画」
  綾辻に少し遅れて講談社ノベルスでデビュー。
39芦辺拓
「大鞠家殺人事件」「殺人喜劇の13人」「時の誘拐」
  鮎川哲也賞第一回受賞者、受賞後数年はパッとしませんでしたが、その後の活躍は凄い。
40深木章子
「鬼畜の家」「衣更月家の一族」「螺旋の底」
  ばらの町福山ミステリー文学新人賞第一回受賞者、60歳で弁護士を辞めてから本格探偵小説を出し続けています。
 
41柄刀一
「サタンの僧院」「密室キングダム」「3000年の密室」
  今でも高水準の作品を出し続けている。最近は「或るギリシャ棺の謎」等「或る国名シリーズ」が秀逸。
42北山猛邦
「アリス・ミラー城殺人事件」「ギロチン城殺人事件」「オルゴーリェンヌ」
  現在もコンスタントに高水準の作品を出し続けています。
43霧舎巧
「ドッペルゲンガー宮」「カレイドスコープ島」「ラグナロク洞」
  最近新作が出ませんが、初期の講談社ノベルスで出した作品は面白い。霧舎学園シリーズは4月~1月まで出ていますが、完結するのかな?
44愛川晶
「化身」「夜宴」「巫女の館の密室」
  鮎川哲也賞受賞パーティで会いました。高校の先輩です。最近は落語ミステリーを書いていますが初期の本格に戻ってほしい。
45今邑彩
「卍の殺人」「金雀枝荘の殺人」「ブラディ・ローズ」
  第0回鮎川哲也賞受賞者(「鮎川哲也と13の謎」シリーズ13番目の椅子当選者)怖い本格探偵小説が得意。
46貫井徳郎
「慟哭」「鬼流殺生祭」「神のふたつの貌」
  鮎川哲也賞候補作でデビュー、現在推理作家協会理事長。最近は本格探偵小説が少なくなってきましたが初期の作風に戻ってほしいなあ。
  若い頃一緒に盛岡へ旅行しました。
47篠田秀幸
「悪霊館の殺人」「幻影城の殺人」「人形村の殺人」
  京極夏彦と同時期に「蝶たちの迷宮」(講談社ノベルス)でデビュー。もっと評価されてもいいのでは。
48森雅裕
「モーツアルトは子守唄を歌わない」「画狂人ラプソディ」「椿姫を見ませんか」
  江戸川乱歩賞と横溝正史賞佳作を同年に受賞しています。他にはいません、凄いことです。その後編集者ともめて作品を出せなくなりました。
49氷川透
「真っ暗な夜明け」「人魚とミノタウロス」「最後から二番目の真実」
  最近聞きませんが、結構面白い本格探偵小説を書いていました。
50篠田真由美
「琥珀の城の殺人」「祝福の園の殺人」「未明の家」
  外国人しか登場しない鮎川哲也賞候補作でデビュー、その後建築探偵シリーズで人気が出ました。


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